kedzkiestの日記

普段の発見や開発の進捗について書いていきます。

3DアバターのファッションをAIに決めてもらう

はじめに

Ready Player Meというサービスを使うと、VRゲームやソーシャルVRに対応した3Dアバターを簡単に作成することができます。

Webカメラからの入力をもとに作成された著者のアバター

またアバターの衣装に関しても、すでに用意されている衣装セットの中から選択して変更できます。

用意されている衣装セットの数はかなり多い

今回はReady Player Meに、画像生成AIであるDall-Eを使用してファッションのテクスチャを生成する新機能が追加されたため、ご紹介します。

注意事項

今回取り上げる機能は試験段階のものであり、生成されたアバターを他のVRプラットフォームに送ることはできません。

現時点ではアバターの画像をダウンロードまたはSNSでシェアする機能だけが利用できます。

作ってみる

Ready Player Me LabsからAIファッション生成のサービスを利用できます。

設定画面

まずはシャツやジャケットなど服の外形を決定し、そのあとにキーワードを入力することで服のテクスチャだけが変更されるようです。(上の画像も服の外形の一つですが、ファッションに疎い私にはこの服を何と呼ぶのか分かりません・・)

テクスチャを指定できる部位はトップス、ボトムス、シューズの3つでした。

それでは、キーワードを入力してファッションを生成してみましょう!

イデア1

生成されたファッション

トップス、ボトムス、シューズのテクスチャはすべて、"black"というキーワード1単語のみで生成しました。

黒一色にならないことは想像できましたが、ここまで特徴的に白黒の模様が入るのは面白いですね。

イデア2

生成されたファッション

トップスのキーワードに"tops"、ボトムスのキーワードに"bottoms"、シューズのキーワードに"shoes"を指定しました。

ボトムスとシューズについてはよく分かりませんが、トップスは「トップス柄」になっているように見えます。

イデア3

生成されたファッション

トップス、ボトムス、シューズのテクスチャはすべて、"lava flows"というキーワードで生成しました。キーワードの日本語訳は「溶岩が流れる」です。

イデア4

生成されたファッション

トップス、ボトムス、シューズのテクスチャはすべて、"mystery of the universe"というキーワードで生成しました。キーワードの日本語訳は「宇宙の神秘」です。

解説と考察

キーワードの文頭はすべて小文字で統一しました。もしかしたら"black"と"Black"で生成結果が大きく変わるのかもしれませんが、これはDall-E側への関心であるため、今回その検証は行いませんでした。

「溶岩が流れる」のファッションに見られるように、非常に表現力の高いテクスチャを生成できる一方で、"black"というキーワードで黒一色にならないため、狙って思い通りのテクスチャを生成するのは難しいといえます。そのため、欲しいテクスチャを得るには同じキーワードで何度も生成するか、"black"と"BLACK"のように微妙にキーワードを変えることが有効かもしれません。

おわりに

今回はReady Player Meの試験的な機能である、AIによるテクスチャ生成を試してみました。

注意事項の項目で述べたように、生成したテクスチャを持つアバターをVRChatなどの他のプラットフォームで利用することはまだできません。

しかし、将来的に活用先が増えることが予想されるため、Ready Player Meがアバター作成のためのより魅力的な候補になるかもしれませんね。